ぱと隊長日誌

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再読の勧め

自分にとってバイブルのような本があります。『プロカウンセラーの聞く技術』という本です。聞き上手(傾聴と言うほうが適切かな)のプロであるカウンセラーの技術をわかりやすく解説しています。

これまで何十回も読み返し、今でもたまに読み返すのですが、そこで改めて感じたこと。それは読み返すたびに発見があるということでした。

なぜ読み返すたびに発見があるかというと、それまでの間に経験を積んできたからでした。それは「聞く」経験だけではありません。嬉しいこと、楽しいこと、辛いこと、悲しいこと。そんな経験を積み上げ、再読を通じて自分と改めて向き合うことで、自分を理解したからでした。

例えば、『プロカウンセラーの聞く技術』にはこんな一節があります。

相手の話をよく聞こう、理解しようとする人は、正しいことにのみ目を向けるのではなく、人間の弱い部分、影の部分に対しても理解があるのです。

これまで、理屈としては納得してきました。でもどこか理解できていませんでした。
でも、最近になって自分の弱い部分、影の部分を見つめなおす機会があり、そうした部分を受け入れ始めてきました。そして、改めて先の一節を読み返すと、その意味を理解できるようになりました。
きっと、自分の弱さを受け入れた時、相手の弱さを本当に受け入れられるようになるんじゃないかと思っています。

スキルとは知識の集合でもなく、経験の集合でも無いと思います。知識と経験を積み上げ、その結びつきから生まれるものではないかと。再読はそれらを結び付ける一つのきっかけになると思うのです。

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術