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ぱと隊長日誌

ブログ運用もエンジニアとしての生き方も模索中

レビューでほめて後輩を育てる

はじめに

仕事では様々なレビューを行います。対象はドキュメントであったり、システムであればコードであったりします。そうしたレビューにおいて良い点を認めることで何が起きるか。後輩とのレビュー経験をもとにまとめました。

レビューの失敗

まず、自分の失敗談からお話しします。
その日は後輩のドキュメントレビューを担当していました。自席での事前レビューで指摘事項がいくつか見つかっていました。そこで、指摘事項を箇条書きにまとめ、後輩の席でドキュメントと見比べながら伝えることにしました。
その時の後輩の様子はとても印象的なものでした。最初は少し緊張した面持ちでした。そして指摘が進むにつれ、言葉数は少なく、うつむきがちになってしまいました。どこか言いたげな雰囲気がありつつもそれを伝えてくることもなく、初回のレビューはモヤモヤした雰囲気を残して終了しました。

レビューとは何のためにあるのか

指摘事項を直させるだけであれば目的は達成していました。ですが、レビュアーとして本当にそれだけでいいのだろうかという思いが残っていました。
そこで、そもそもレビューは何のためにあるのかを改めて考え、以下の2点に至りました。
1. 成果物(ドキュメントやコードなど)の品質を高めるため。
2. レビュイー(レビューを受ける側)の成長のため。

品質を高めるために「悪い」点を修正するよう指摘することは必要です。ただ、後輩育成という観点から考えたとき、その成長につなげる必要もあります。そのためには「良い」点も認めるべきという考えに至りました。

両面を認める

なぜレビューで「良い」点を認める必要があると考えたか。それは「良い」点を認めることで、さらに良くしていこうというモチベーションを持ってもらえると考えたからです。
仮に「悪い」点ばかりを指摘していたらどうでしょうか。最初は「悪い」点を直そうと必死で取り組むでしょう。でもそれを改善してもまた別の「悪い」点を指摘される…。これを繰り返すうちに自信を無くし、ネガティブな気持ちになります。今やっていることの本質に向き合うのではなく、「悪い」点の解決に集中しがちになります。そして、気づかれなかった「良い」点を失うことになるかもしれません。
もし両面を認めていれば、認められた嬉しさをモチベーションに、「良い」点を伸ばしつつ、「悪い」点の解決に力を注ぐことができたかもしれません。

今回のレビューの問題点

今回のレビューで問題だったのは「良い」点を認めなかった(伝えなかった)ことでした。そのドキュメントはまだまだ粗っぽいものでしたが、それでもしっかりとポイントをおさえて書かれている個所がいくつもありました。そこを認めることなく指摘ばかり繰り返してしまい、後輩を落ち込ませるという結果を招いてしまいました。

レビューの改善

そして、前回のレビュー後の修正結果を確認する日が来ました。
やはりその日も後輩は緊張した面持ち。そこで緊張をほぐすため、まずはほめることにしました。前回のレビューを受けてほぼ正しく修正されていることや、元から良かった点を伝えました。そうすると、後輩は明らかにほっとした表情になりました。
その後、追加の指摘事項とその理由を伝えると、前向きにそして素直に受け入れてくれました。また、後輩は指摘事項に対して自分の意見を言えるようになり、それを踏まえて一緒に検討しなおすこともできるようになりました。そうして、お互いに前向きなレビューとなったのです。

まとめ

一言でまとめると、レビューでは良さも悪さも認めよう、ということです。
思い返せば自分が若手だった頃、先輩の何気ないほめ言葉がとてもうれしかったものです。その何十倍も怒られたけど、その一言が支えになり、明日への力となりました。それはきっと、どのポジションにいたとしても同じではないでしょうか。

「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」(山本五十六