ぱと隊長日誌

ブログ運用もエンジニアとしての生き方も模索中

話しにくいことほど話すべし

はじめに

話しにくいことってありますよね。進捗が遅れたとか、要望に応えられないとか、うまく説明できる自信がないとか。人見知りでそもそもしゃべるのが苦手とか。そういう時ってメールで済ませたくなる。でも、そういう時こそメールで済まさず話しましょ、というお話。

 実は・・・

白状すると、自分は断然メール派でした。人見知りで話すのが苦手。失敗を報告するとき、メールなら全部読んでもらえるから(途中で遮られることなく)言い訳をできるし…と考えてました。

でも実際は文章での言い合いが延々続く or こっぴどく怒られるだけでした。そして、口頭で話したらもっとひどいに違いない、とさらにメール派へと考えが傾いていきました。あぁ悪循環。

 転機

自分にとって転機となったのが、客先に常駐してのDBAを担当した時でした。複数のサブシステムから構成される大きなシステムでしたが、DBAは自分一人。相次ぐ変更依頼にてんてこ舞いの日々でした。

そんな状況だとメールを書く時間すら無く、口頭や電話で伝えることが多くなりました。人見知りで話すことに苦手意識がある自分にとって、最初は辛かったです。言いにくいこと(対応が遅れるとか、変更依頼を修正してほしいとか)なんかは特に。申し訳ないなぁ。怒られるだろなぁ、なんて。

でも恐る恐る話してみると…怒られないし、もめない。メールだったら何通もやり取りする事でも、会話ならほとんどがすぐに落としどころを見つけられました。

理由

なぜこんなに会話をすることでスムーズに事が進んだのかを考えてみました。それは会話に

1)タイムロスの低減

2)互いの気持ちが伝わる

という利点があったためだと考えています。

タイムロスの低減

そもそも、メールを書くより話すほうが断然早いわけです。

さらに、会話ならその場で質問したり回答することができます。メールだと相手の質問を想定して書いても、ポイントがずれていると再度やり取りが発生し、ロスにつながってしまいます。ロスが重なれば誰だってイライラしますよね。会話することによってそのロス(とイライラ)を回避できました。

互いの気持ちが伝わる

メールで気持ちを伝えるのは至難の業です。それが電話であれば声の抑揚、口頭であれば表情からも、自然とそしてずっと強く伝わります。

お互い、それぞれの立場で困っているのです。開発者は進捗を遅らせるわけにはいかない。DBAはデータモデルの一貫性を保たなければいけない。その思いの強さをメールだけでは推し量れません。それが話すことで伝わることもあるのです。

余談ですが、DBAをしていたころに自分が一番突き動かされたのは開発者のみなさんの思いでした。譲れないことは多々あるけれど、開発者のみなさんが一番心配している進捗への影響だけは抑えたい。そう考え、がむしゃらに働きました。その時の経験から、思いは強いエネルギーとなるのだな、と実感しています。

うまく話せないからこそ

うまく話せないからメールで、ともよく聞きます。そんな時こそ話すべきです。

同じことを伝えるなら、話すよりメールのほうが何倍も難しいです。話せば相手は分からないことをすぐに聞き返してくれます。でもメールは書く段階でそれを想像しないといけない。そもそもうまく話せない時にそれは無理です。

それと、これは開き直りに近いのですが…。どうせ怒られるなら口頭のほうが良いかもしれませんよ。後に残りませんから。メールだと何度も読み返すたびに怒りの部分まで読み返すことになります。これって結構凹みます。それぐらいなら、怒られつつ何が足りないのかをヒアリングできたほうがハッピーになれる気がします。

副作用

話すことでもう一つ嬉しいことがあります。それは仲良くなれること。

最近はどんな仕事を担当しているのか聞けたり。お話に伺う度にお菓子をいただいたり。本題が終わった後、雑談に花開かせたり。チームのみなさんが良い方ばかりだったからこそなのはもちろんですが、メールで済ませていたらこうはなれなかったと思います。

おわりに

苦手意識がある方にとって、最初は辛いかもしれません。勇気もいるかもしれません。自分はそうでした。それでも、一歩踏み出して、メールでなく話すことで伝えることにチャレンジしてみてもらえたらな、と思っています。