ぱと隊長日誌

ブログ運用もエンジニアとしての生き方も模索中

苦い酒を飲むな

はじめに

辛いこと、苦しいことから目を背け続けるためにお酒を飲むのはやめましょう、という話です。
ビールのように苦みのあるお酒を飲むな、という話ではありません。念のため。

苦い酒とは

私はお酒が大好きです。一人で飲むのも、気が合う仲間と飲むのも大好きです。時に笑い、時に泣く。そんなお酒であればいくらでも飲めます。
そんな酒好きな私でもお酒を美味しく感じない時があります。それは辛いことや苦しみを忘れるために飲み続けたとき。それでも最初は美味しいです。でも杯を重ねるにつれ、美味しさを忘れ、ただただ苦しみを忘れるためだけに飲み続ける…。
それは単なる飲みすぎとは違います。楽しい時は二日酔いになるほど飲み続けても、飲んでいる間は美味しいです。でも、苦しみを忘れるために飲み続けたときはただただ美味しくない。思考をマヒさせるためだけに飲んでいる感覚になります。これが苦い酒です。

酒は苦しみへの薬であり毒である

お酒を飲んで苦しさを一時忘れるのは悪いことではありません。むしろ、そういう時間を作るのは大切なことだと思います。
思考と感情は結びついています。心がマイナスの状態にある時、考え事をしてもマイナスに引きずられます。そんな時にお酒の力を借りて心をプラスの状態にすれば、考えをプラスに転じることができます。そして明日へのやる気を起こす。これがお酒を薬として使ったとき、いわゆる良いお酒です。
でも、心のマイナスが大きくなると、お酒の力を借りてもなかなかプラスには転じません。しばらくはお酒の量を増やせばプラスに転じるかもしれません。でも、あるラインを超えると、いくら飲んでもプラスに転じることはできません。そして、考えもプラスに転じることができません。結果、明日へのやる気をどんどん失っていく…。これが毒となった状態、つまり苦い酒です。

酒は苦しみを忘れさせても原因を取り除けない

苦しみには必ず原因があります。上司とうまくいかない。進捗が遅れている。家族とうまくいかない…。お酒はその苦しみを一時的に忘れさせてくれます。でもその原因までは取り除いてくれません。原因を探り、それを解決できるのはあなた自身です。
良いお酒はその手助けをしてくれます。苦しみを忘れることでその原因を探ることにエネルギーを割くことができます。でも悪い酒になった後は苦しみを忘れることができず、エネルギーを失い続けます。これではいつまでも苦しみ続けることになります。

酒に頼らず人に頼る

もし苦い酒になっていることに気が付いたなら。周囲の方に頼るべきです。同僚、上司、友人、家族、カウンセラー。誰にでもいい。頼るのです。
それでもどうにかできると思っているなら、それは大きな間違い。そこまで達したとしたら、自分の力を超えて酒に頼っていることを自覚すべきです。そう遠くないうちに大切なものを失うことになります。
もしかすると、誰かに相談できないのは失うのが怖いからかもしれません。例えばプライドとか。でも、それをしないで突き進んだ先にはより大きなものを失うことになります。

まとめ

苦い酒は飲むな。人に頼れ。です。
人に頼ることは弱さではありません。酒を飲んで自分一人でこらえているつもりでも、結局は酒に頼っているのです。
もし、納得がいかないならこう考えてください。自分が苦しんでいるときに上司(家族でもいいです)が
・酒で忘れさせて、ただ頑張らせようとする
・話を聞いてくれ、一緒に解決策を探ってくれる
どっちであってほしいですか?逆の立場だとしたらどうでしょう?
今日も頑張った自分にご褒美のおいしいお酒が飲めますように…。