事象
Windows 10 Pro 64bit版 で起動時にブルースクリーン(BSoD)が表示される。
表示される停止コードは"APC INDEX MISMATCH"。
何度再起動しても再発する。
再現環境
構成の異なる2台のマシンで再現した。再現した環境の共通項は以下の通り。
真因は不明だが、後述の通りトレンドマイクロから提供されたウィルスバスターのパッチによって事象は解消した。
- Windows 10 Pro 64bit版
- バージョン 1607
- OSビルド 14393.223
- Windows Updateは最新の状態(2016/10/08時点)
- ウィルスバスタークラウド
- バージョン番号 11.0.1158
- Hyper-Vをインストール済み
再現手順
Windows 10 Proマシンでウィルスバスタークラウド11とHyper-Vをインストールすると、高い確率で起動時にブルースクリーンとなる。一度ブルースクリーンになったあとは通常起動ができない。
復旧手順
セーフモードでHyper-Vとウィルスバスターを削除することが基本となる。
セーフモードの起動
本事象が発生するとWindowsの起動と失敗を自動で繰り返す。通常であれば2回の起動失敗後に回復メニューが表示される。
回復メニュー(画面がブルーの背景で「回復」「Windowsが正しく読み込まれませんでした」と表示される)が表示された後は以下のエントリを参考にセーフモードで起動する。
Windows 10 で BSOD。 APC_INDEX_MISMATCH で起動しなくなった - だるろぐ
上記エントリではスタートアップ設定で「4)セーフモードを有効にする」を選択しているが、この後の手順でツールをダウンロードするため「5)セーフモードとネットワークを有効にする」を選択する。
エントリではその後も手順が続くが、ここでは実施せずに以下の手順を試みる。
ウィルスバスターの削除
セーフモードではウィルスバスターを通常の手順で削除できない(先のエントリでも触れられていた通りだった)。ただし、トレンドマイクロの提供しているアンインストールツールを使えばセーフモードでもアンインストール可能となる。
ダウンロードおよび手順については以下のリンク先を参照のこと。
ウイルスバスター クラウドアンインストールツール | サポート Q&A:トレンドマイクロ
システムの復元(セーフモードで起動できない場合)
まれにセーフモードですら起動できないことがある。その場合はシステムの復元を試す。途中まではセーフモード起動手順と同様。
回復メニューを表示し、以下の手順で操作する。
[詳しい修復オプションを表示する]-[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[システムの復元]
今回試した限りでは「システムの復元」でブルースクリーンから復旧させることはできなかったが、セーフモードでは起動できるようになった。「システムの復元」がエラーで終了しても実際には復元されていることがあるようなので、セーフモードでの起動を試みるとよい。
PCを初期状態に戻す(最後の手段)
ここまでの手順を試みても回復できない場合はWindowsを再インストールする。
回復メニューを表示し、以下の手順で操作する。
[詳しい修復オプションを表示する]-[トラブルシューティング]-[このPCを初期状態に戻す]
失敗した復旧手順
セーフモードでHyper-Vを削除するだけでは回復できなかった。
回復メニューの[詳しい修復オプションを表示する]-[トラブルシューティング]-[詳細オプション]で以下を試したが効果無かった。
- システムの復元
- スタートアップ修復
トレンドマイクロからのパッチ提供
本件についてトレンドマイクロのサポートに問い合わせを行い、提供されたパッチによって私の環境では事象を解消した。サポートからの回答によれば、このパッチは個別に提供されたものであり、事象の報告件数が少ないため、問い合わせ時点で今後のアップデートに含める予定はないとのこと。
同様の事象が疑われる場合はサポートに問い合わせることをお勧めします。
更新情報
2016/10/27
- ウィルスバスターの個別提供パッチによって事象が解決した旨を記載した。