手順
「ズンダール基礎化学(東京化学同人)」からルイス構造式の書き方を引用します。
ルイス構造式を書くための手順
(手順1)
すべての原子がもつ価電子の和を求める。どの価電子がどの原子のものかは気にしなくてよい。重要なのは価電子の総数である。(手順2)
それぞれの結合に対して一対の電子を割り当てる。便宜上(一対の点の代わりに)線を使って一対の共有電子を表す。(手順3)
水素は二電子則を、そして第2周期の元素は八電子則を満たすように残りの価電子を配置する。
ズンダ-ル基礎化学
ですが、この手順だけでは多重結合をもつ分子のルイス構造式を書きにくいです。そこで、手順を追加して多重結合を考えやすくすることを提案します。
追加する手順は以下の内容です。
(手順4)
過剰な価電子を多重結合で減らす。
事例
共有電子は線で表すことになっていますが、本記事では記載の都合上、":" で表現します。
| : | 単結合 |
| :: | 二重結合 |
| ::: | 三重結合 |
CO2
(手順1)
価電子の総数を求めます。
4 + 6 * 2 = 16
(手順2, 3)
結合及び二電子則/八電子則を満たすように残りの価電子を配置します。

価電子が 20 あり、過剰です。そこで、手順4に進みます。
(手順4)
単結合の一つを二重結合に変えます。八電子則を維持するため、二重結合の両端の原子から1対の電子対を消します。

これで価電子が 18 になりました。それでもまだ過剰なので、手順 4 を繰り返し、もう一つの単結合も二重結合に変えます。

これで価電子が 16 になりました。
さらに応用すれば、三重結合を含んだ共鳴のパターンも見つけられるでしょう。

N2
(手順1)
価電子の総数を求めます。
5 * 2 = 10
(手順2, 3)
結合及び二電子則/八電子則を満たすように残りの価電子を配置します。

価電子が 14 あり、過剰です。そこで、手順4に進みます。
(手順4)
単結合を二重結合に変えます。八電子則を維持するため、二重結合の両端の原子から1対の電子対を消します。

これで価電子が 12 になりました。それでもまだ過剰なので、手順 4 を繰り返します。今度は三重結合にします。
![]()
これで価電子が 10 になりました。
CO
(手順1)
価電子の総数を求めます。
4 + 6 = 10
(手順2, 3)
結合及び二電子則/八電子則を満たすように残りの価電子を配置します。

価電子が 14 あり、過剰です。そこで、手順4に進みます。
(手順4)
単結合を二重結合に変えます。八電子則を維持するため、二重結合の両端の原子から1対の電子対を消します。

これで価電子が 12 になりました。それでもまだ過剰なので、手順 4 を繰り返します。今度は三重結合にします。
![]()
これで価電子が 10 になりました。
SO2
(手順1)
価電子の総数を求めます。
6 + 6 * 2 = 18
(手順2, 3)
結合及び二電子則/八電子則を満たすように残りの価電子を配置します。

価電子が 20 あり、過剰です。そこで、手順4に進みます。
(手順4)
単結合の一つを二重結合に変えます。八電子則を維持するため、二重結合の両端の原子から1対の電子対を消します。

これで価電子が 18 になりました。また、単結合と二重結合を入れ替えた、共鳴のパターンも見つかりました。