ぱと隊長日誌

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G検定合格とディープラーニングの初歩を学ぶ道のり

はじめに

2024/03/09 開催の JDLA Deep Learning for GENERAL 2024#2 (G検定)に合格しました。この挑戦に向けて、G検定の範囲だけでなく、ディープラーニングについてより深く学ぶための取り組みも行いました。ディープラーニングの学習は続いていますが、G検定合格を一つの区切りとし、ここまでの道のりをまとめます。

G検定については公式サイトを参照ください。
G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

教材と利用方法

以下の目的で教材を分類しました。

教材の略記は個別に定義しました。

G検定の範囲を学ぶ

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版

略記:G検定テキスト

公式テキストということもあり、まずは学ぶべき一冊です。

ただ、この本だけでディープラーニングの概要・手法を理解することは難しいと思います。他の本や問題集の解説も参照しつつ、ある程度深掘りしないと単なる丸暗記になってしまいます。G検定を単に合格するのではなく、ディープラーニングを理解したいなら、他の本も参照してみてください。

なお、2024/05/27 に第3版の出版も予定されているようです。

ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)-法律・倫理テキスト

略記:法律・倫理テキスト

タイトル通り法律・倫理分野に特化しています。公式テキストと併せて読むのをお勧めします。

演習問題にはG検定の過去問題も収録されており、他の本にはない有用性があります。

最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)問題集 第2版

略記:G検定問題集(1)

メインで利用した問題集です。

問題文が追加の解説も兼ねています。よって、よくある問題集を想像していると、少し面食らうかもしれません。

購入特典としてオンライン模試を受けることができます。ここで制限時間内に解く経験をできます。ただ、使い勝手はやや悪かったです。例えば、受験後の解説ウィンドウを閉じてしまうともう戻れないなど。なお、有効期間内であれば何度でも解き直すことは可能です。

これで完璧 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の「合格」問題集

略記:G検定問題集(2)

より最新の問題+幅広い傾向に対応するため、追加で購入しました。

問題文が実際の試験の形式に近いと感じました。

模擬試験がPDFで提供されており、私には使い勝手が良かったです。

人工知能は人間を超えるか

略記:人工知能は人間を超えるか(タイトル通り)

人工知能の概要を学ぶために読みました。私はG検定の勉強途中で読みましたが、全体像をつかむため、最初に読むのが良かったかもしれません。

ディープラーニングをより深く学ぶ

最短コースでわかる ディープラーニングの数学

略記:DL数学テキスト

本書では、ディープラーニングの理解には欠かせない数学を高校1年生レベルから、やさしく解説します。(微分、ベクトル、行列、確率など)

この紹介文通りの本でした。

解説は概して丁寧なのですが、まれに飛躍しているように感じる箇所があります。そんな時は ChatGPT などに相談すると教えてもらえるかもしれません。

ディープラーニングを支える技術-「正解」を導くメカニズム[技術基礎]

略記:DL支える技術(1)

ディープラーニングを支える技術について、最低限の数学知識で理解できるように工夫されています。G検定の試験範囲をより深く理解するために役立ちます。

最低限の数学知識が求められるため、DL数学テキストなどで先に数学の知識を学んでからのほうが理解しやすいように思えます。

詳説 Deep Learning

略記:詳説DL

ディープラーニングの解説本にしては珍しく、プログラミング言語として Java を採用しています。私は Java の経験が長いのでこの本を選びましたが、各自の得意なプログラミング言語で他の本を選んでも良いと思います。

勉強時間と進め方

勉強時間の測定には Studyplus のスマホアプリを利用しました。

Studyplus

2023/12 2024/01 2024/02 2024/03 小計
G検定テキスト 8 6.75 9.75 5 29.5
法律・倫理テキスト 4.25 4.25 8.5
G検定問題集(1) 1.75 15.25 21.25 4.5 42.75
G検定問題集(2) 0.25 9.5 9.75
人工知能は人間を超えるか 1.5 1.5
DL数学テキスト 2 5.5 7.5
DL支える技術(1) 6 8 14
DL支える技術(2) 5.25 0.25 5.5
詳説DL 4.25 4.25
小計 9.75 45.25 49.25 19 123.25

(単位:時間)

G検定合格だけを目指すのであれば、90時間程度で済んでいたかもしれません。効率的にやればもっと短い時間での達成も可能だったかもしれません。ですが、今回はG検定合格より、ディープラーニングを理解するということに主軸を置いていたため、寄り道した分だけ時間がかかっています。

まずは「G検定テキスト」と「法律・倫理テキスト」を通読しました。ただ、テキストだけでは深く理解することができなかったので、他のディープラーニング解説本も読み込みました。

後はひたすら問題集を解きました。単に周回しても効率が悪いので、3周目以降は間違えた問題にチェックを入れ、次周以降はチェックの入った問題を解きました。

G検定本番の約2週間前に模試を受験したところ、合格ラインギリギリの判定でした。なので、ここからはG検定対策に集中して取り組みました。テキストと問題集で苦手分野を特訓しました。

挑戦の振り返り

試験には1回目で合格できました。

シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)

1. 人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題 100%
2. 機械学習の具体的手法 86%
3. ディープラーニングの概要 87%
4. ディープラーニングの手法 85%
5. ディープラーニングの社会実装に向けて 94%
6. 数理・統計 66%
7. 法律・倫理・社会問題 92%

G検定の合格ラインは70%前後と言われています。とすれば、かなり余裕を持って合格できたようです。

G検定にこそ合格しましたが、ディープラーニングを理解したと胸を張るにはまだまだと痛感しています。「ディープラーニングをより深く学ぶ」で紹介した教材を利用し、さらに精進します。