ぱと隊長日誌

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海外からの旅行者に電車の乗換案内を英語で質問されたときの乗り越え方

はじめに

新幹線や飛行機だけでなく、日常的に通勤や遊びに行くために使う路線でも海外からの旅行者を多く見かけるようになりました。今後もさらに増えていくことでしょう。

そんな状況を背景に、海外からの旅行者に電車の乗換案内を英語で質問されるかもしれません。私は過去数回遭遇しています。

ですが、残念なことに私は英語を中1で挫折しています。speaking & writing スキルは当時のままです。まともに答えられるはずがありません。それでも困っている方を何とか助けたい。では、どうやって案内したか、何ができるのか、ということをまとめます。

聞く・話す・読む・書く、をとにかくやってみる

質問されるときはいつも突然です。たいてい、"Excuse me."から始まります。

パニックになりますが、まずは聞くことに集中してください。英単語が全てわからなくても、駅名は日本語の読みなので聞き取れることが多いです。まずはわかるキーワードを拾ってください。

この後、案内のためのツールなどを紹介しますが、それらを駆使して調べた内容をなんとか伝えようとしてください。文法なんて無茶苦茶でいい、単語の使い方が多少間違っていてもいい、とにかく聞く・話す・読む・書くにチャレンジすること。これが最も大切なことです。

また、スマホで調べ物をする際は一声かけて、できれば何をしているのか実況しながら操作しましょう。旅行者にとって不安な中、無言で調べられても何をしているのかわからず、余計に不安が募ってしまうからです。これはどこかへ案内する時も同じで、無言で引っ張るのではなく、声をかけてから移動しましょう。

英語版乗換案内

乗換案内を検索して、その結果を見せるときは英語版であることが重要です。日本語版の画面だと日本語が分からない、英語版はないのかといわれます。

案内当時は日本語版であってもニュアンスでわかるだろうに、なぜこんなに拒否反応されるのだろうと不思議でした。ですが改めて考えてみると、例えば自分が迷っているさなかにアラビア語の乗換案内を見せられて落ち着いて見られるかというと、はなはだ怪しいです。それと同じ感覚なのかもしれません。

旅行者のスマホで調べてもらえれば一番ですが、動作や回線が重すぎて使えないようなケースであれば、自分のスマホで調べ、旅行者のカメラで画面を撮ってもらうという手もあります("Please screenshot" で通じました。)。

インストールや設定不要ですぐに使えるサービスとして、以下の2つがありました。

ジョルダンの提供する Japan Transit Planner。
https://world.jorudan.co.jp/mln/en/

ヴァル研究所の提供する Ekispert for WEB。
https://roote.ekispert.net/en/

Japan Transit Planner

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私が実際の案内で利用したのは Japan Transit Planner でした。

こちらの良いところはデフォルト表示でメイン言語が英語、サブ言語に日本語が表示されているところです。案内する方もされる方も同じ画面を見ながら容易に理解できます。

また、駅ナンバリング表示があることもメリットとなります。駅ナンバリングとは新宿駅に"JY17"とか、渋谷駅に"TY01"と書かれているマークです。路線であれば英字のみで"JY"(JR山手線)、"TY"(東急東横線)と表記されています。

実際の案内の際には何度もこのマークを説明しました。"green rectangle is yamanotesen"のような感じです。最初は何のこと?という顔をしていた旅行者も、駅の道案内看板を見せた際に理解してくださったようで、その後は一人で乗換通路を歩いていました。

このサイトの場合、路線間の直通運転(Direct)表記もあります。いつの間にか知らない路線に変わっていて焦る、ということがなくなりそうです。ただ、直通運転とはなにかを口頭で説明する必要があります(私の場合、ここで降りないで!同じ電車!と拙い英語で伝えました)。

惜しむべきはプラットフォーム表示が有料機能ということです。困ったその場で使えないというのはかなり辛いです。この機能があれば、反対方向の電車に乗り間違える、というミスもかなり減ると思うのですが…。

Ekispert for WEB

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Japan Transit Planner よりシンプルです。その分、駅ナンバリングや直通運転などの説明を省いているのがデメリットとも言えます。

ただ、このサイトの大きな強みがホーム番号(〇番線)が表示されることです。

また、画面がシンプルな分、必要なスクロールが少なくて見やすいというのもあります。画面を撮影する場合に小さなメリットとなります。

翻訳サイト/アプリ

英語が苦手でも翻訳サイト/アプリが力になってくれます。私の場合、インストール済みだったGoogle翻訳アプリを利用しました。
iOS版)
https://itunes.apple.com/jp/app/google-%E7%BF%BB%E8%A8%B3/id414706506
Android版)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.translate&hl=ja

日本語でテキスト入力をしながらリアルタイムで翻訳されるため、旅行者も画面をのぞき込みながら何度もうなずいていました。

Google翻訳アプリは音声(マイク)入力も可能なので、その方がよりスムーズかもしれません。

乗換案内メモ

メモに書くべきと思われる内容は以下の事項です。

【必須項目】

  • 出発駅・到着駅・乗換駅
  • 路線名(直通ならその旨も)
  • 電車の方向(例:池袋行、新宿行 等)

【推奨項目】

  • 駅ナンバリング
  • ホーム番号
  • 日本語表記(そのメモを見た他の日本人がすぐに理解できる)

特に電車の方向は重要です。これがないと、どの電車に乗るべきか判断することは難しいです。可能であれば、メモを渡す際にこれを参考に乗る電車を判断して、と伝えるとよいでしょう。

駅員へ案内する

運が良ければ英語のできる駅員がいるかもしれません。近くの駅に降りて探してみましょう。

自分で乗換案内する

私がまれに行う究極の手段です。最後までは無理でも、途中駅まで一緒に案内します。

なぜ自分で乗換案内するかというと、自分が迷った経験からです。例えば、道が分からず交番で相談すると、何ステップにもわたる複雑な道順を案内されます。結局覚えきれず、不安いっぱいでなんとなく歩いてみる…そんな経験は無いでしょうか。だから、道案内を頼まれたときもガイドすることがあります。それと同じように、乗換案内もガイドします。

さいごに

海外からの旅行者に乗換案内を頼まれた、という話をすると、自分には無理だという方がほとんどです。私だってそうです。本当は断りたい。誰か見かねた英語の得意な方が助け舟を出してくれないだろうか、毎回心の奥底で願っています(でも現れない)。

ただ、想像してみてください。もしあなたが海外で迷子&一人ぼっちになり、周囲に助けを求めたのに断られたら。その思いが私の原動力です。

繰り返しとなりますが、一番大切なことは聞く・話す・読む・書くことです。コミュニケーションをとろうというその思いが導きます。